月色の部屋で、第三夜伽は皇子の愛を待つ


「そうだな、この先、私がそばにいなくて、桐杏が自分で自分の身を守らなきゃならない場面があってもおかしくない。だから、桐杏も私と同じようにできたら便利だ。どうやるのかは、ここを離れてから教えよう」


 音楽を奏するしかできないとされていた能力が、強力な武器となるかもしれない。幼少期に男の訓出と格闘技で遊んだことさえある桐杏はわくわくとする。


「明日、この三人で出発しよう」


 寧丸がふたりに言った。


「寧丸さま、私は出発の前に、他の夜伽者たちと話したいです」


 桐杏は自らの希望を言う。風来念を仲間としたことにより、それが実現できるのではないかと考えていた。
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