月色の部屋で、第三夜伽は皇子の愛を待つ


「……お前が大事な話があると言ったから、こうして時間をさいてやったのに、くだらぬ。それがどうした。夜伽者は夜伽者だ」


 畏怖羅は顔色ひとつ変えない。桐杏を解放したり、役職を変更すれば、皇帝としての威厳が失われると考えているのだろう。


「私をこれ以上不快な気分とさせる前に、とっととその女を連れてこの部屋を出るのだ――うっ」


 畏怖羅は話の途中で自らの頭を抱えた。具合が悪いのだろうか、と桐杏は思う。結局、畏怖羅はフルハ島の娘が医療班となることを認めなかった。
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