月色の部屋で、第三夜伽は皇子の愛を待つ
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次の日の夜。敷地内は多くの物音や人声がしていた。それが離れ小島のような桐杏の家まで聞こえてくるというのはめずらしいことだ。
「……なんだろう?」
桐杏は窓越しに外の様子を見る。けれども、夜空がいつものように見えるだけで、なにもわからなかった。
桐杏は開き戸を開け、顔を覗かせる。辺りに人はおらず、騒音が少し聞こえやすくなっただけだ。
外に出てみようか?と思う。けれども、夜伽者である桐杏が自分の家から離れるのは禁止されてある。役人に見つかれば、罰を受けるだろう。
寧丸が来ればなにがあったのかを教えてくれるに違いない、と思った。桐杏は開き戸を閉め、彼が来るのを待つことにする。けれども、寧丸はいつまで経っても桐杏の家を訪ねてこなかった。桐杏は布団の上でじっとしているうちに、いつの間にか眠ってしまう。