月色の部屋で、第三夜伽は皇子の愛を待つ
「役人さんたちが私を連れにフルハ島まで来た日、島民たちは役人さんたちと戦おうとしました。私を取り戻すために、バロンへ来て、騒ぎを起こす。島民たちの性格や心理を考えると、じゅうぶんにあり得る話です」
「複数の役人が臨時で派遣される際は、最低でもひとりは高等能力者がいるはずだ。腕っぷしに自信のある者が島民の中にいたとしても、役人と戦っていたら、全滅だっただろう」
「うう……」
その事実に、あの時、自分が止めておいてよかったと感じる。
「夢が私に未来を告げ知らせたと思うのです。このままでは、フルハ島の男たちがここで処刑されてしまうという悲劇が起こってしまいます」
「わかった。私がなんとかしよう」
寧丸は桐杏の肩を抱く。