クールな秋くんと絆される咲菜ちゃん
「秋くんは、クールですが…
真っ直ぐな人なので!
気を遣ったり、取り繕うこともしない。
ただ真っ直ぐ、さっきみたいに“好き”って伝えてくれる!
なので、疲れないです!」

咲菜の真っ直ぐな言葉に、隼世は「そっか!」と微笑んだ。

「それに!
秋くんは、とっても優しいんですよ!
私のワガママ、ほぼ100%叶えてくれるんです!
私の自慢の彼氏です!!」

「フフ…そっか!
アキ、大絶賛だな!」

「当たり前だろ?
咲菜は、俺のことが大好きなんだから」

すると、社員達が「なんだかんだ、お似合いカップルだな!」と笑った。

とても和やかな飲み会だった――――――――


そして、帰りの電車内。

座席に並んで座り、咲菜が秋鷹の肩に頭を乗せてうたた寝している。

それを穏やかで優しく見つめる、秋鷹。

“私の自慢の彼氏です!”

咲菜の言葉が、頭の中に蘇る。
咲菜の頭を、優しく撫でた。

「俺にとっても、自慢の彼女だよ」
そして、ポツリと呟いた。

するとそこに、スマホの通知音が響いてきた。
隼世からのメッセージで………

【今度、咲菜ちゃん貸して】

「は?」
思わず、声に出る。

【お前はどこまでもバカだな】
【咲菜は物じゃない】
【お前に気安く会わせない】
【くだらないメッセージ送ってくるな】

【お前、束縛が過ぎるぞ】

【は?これは束縛じゃない】
【お前を信じられないだけ】

【じゃあ、俺じゃなきゃいいのかよ】

【信じられる人間がいない】

【いいじゃん。
一緒に青神のライブ行こ?って誘ってよ】

【青神のライブは俺が連れてく】

【お前は興味ないだろ?
もっと言えば、嫌いだろ?】

【だからってお前なんかと行かせない】

【じゃあ百歩譲って、三人で!】

「………」

それ以降は返事をしなかった。

そして秋鷹は、咲菜を無理矢理起こした。
「咲菜、咲菜!」

「………ん…あ…
着い、た?」

「キスしよ?」

「……へ?」

「キス!しよ?」

「ここ、電車の中だよ?」

「関係ない」

「あるよ。
ダメだよ!
お家帰ったらしよ?」

「我慢できない」

そう言って、強引に口唇を塞がれた。


“私のワガママ、ほぼ100%叶えてくれるんです!”



いや、ワガママなのは“秋鷹の方かもしれない”





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