ロリータ趣味を秘密にする代わりに、学校一イケメンの彼女になりました。

放課後、教室で二人きりになった私は、思い切って自分の趣味について話してみようと思った。胸の奥に小さくしまっていた、私だけの世界。湊はいつものようにクールな顔で、でも興味ありげに私を見ている。

「湊くん、私、ロリータファッションが本当に好きなの」

「うん、知ってる。昨日もすごく可愛かった」

少し照れくさそうに返す湊に、私は手を動かしながら熱く語り始める。

「ただの可愛い服じゃなくて、フリルとかレースの細かさ、リボンの配置、色の組み合わせ……全部計算されてるの。着ると、自分がちょっと特別な存在になった気がして、世界が少しだけ優しく見えるの」

「なるほど……そんなに惹かれるんだ」

湊は頷きながら、私の手を握る。手のひらから伝わる温かさが、心臓の高鳴りをさらに加速させる。

「それに、服だけじゃなくて、小物や髪型も全部コーディネートすると、自分だけの世界を作れる気がするの。見てくれる人に、少しでもその気持ちが伝わったら嬉しい」

私は思わず顔を赤くしてしまうけれど、湊は真剣な目で私を見ている。

「美羽の熱意、すごく伝わるよ。それに、隣にいるとその特別感がもっとわかる」

胸がぎゅっと熱くなる。私の好きなことを、理解してくれて、受け入れてくれる人がいる――それだけで心がふわっと軽くなる。

「だから、湊くんには秘密にしてほしいけど、こうやって話せると嬉しいの」

「もちろんだよ。美羽の世界を俺も少しだけ見せてもらえて嬉しい」

手をぎゅっと握り返されて、私は小さく笑った。甘くて特別な空気の中で、私の大好きなロリータファッションの話をできることが、何より幸せだと感じる。

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