ミステリアスなドSくん!
「年上のくせに何してんのー?」
聞いたことあるような無いような落ち着く声。
ダボッとした黒いズボンに茶色いブカブカな上着を来て、黒いキャップをかぶった、ユルッとしてそうな男の人だった。
だ、誰…!?
「誰だテメー!!関係ないやつは引っ込んでろよ!!」
「ヤダねー。だってお前ら、この子を連れ去る気でしょ?」
倒れた不良はまだ動けるのか、むくりと立ち上がる。
やっぱりめっちゃ怒ってるー!!
ていうか私を連れ去るの!?
こんなバカを!?
っていやいや、そんなことはさすがに無い………
「ちっ、あぁそーだよ!!」
そんなことあったー!!
「だから怪我したくなかったらサッサと消えろよ!」
「だからヤダって言ってるじゃん。」
この人めっちゃ強気だ!!
でも怪我はしてほしくない!
「っテメー。ちょっとはやられねーと気が済まないみてーだなぁ!」
ほらっ、不良がブチギレちゃったよ!
早く逃げ……
「おいちょっと待て。」
「何だよ!俺は早く殴りたくてしゃーねーんだよ!」
今まで黙っていたもう一人が鋭い視線を目の前の男の人に向ける。
「お前、裏で至上最強の不良って呼ばれてる"當野宝"か?」
當野、宝……。
って、どこかで聞いたことあるような……。
その"當野さん"をチラッと見る。
「せーかい。よくわかったね〜?」
「やっぱり!」
「ま、マジかよ…!」
本物だってわかった瞬間たじろぐ不良たち。
いや、さっきまでの威勢はどうした!
あと、さっきバカにされてなかった!?
そうツッコんじゃうくらいに態度が変わった。