あなたとは合わないと思っていたけれど
そもそも親が決めた相手を伴侶にするということ自体に拒否感がある。強要される結婚なんて考えられない。反発心を持ちながら結婚しても妻を大切にはできないだろう。それは相手にとっても不幸としかいいようがない。
そんなことに悩まされる自体にうんざりしていたある日、偶然にも自分と同じような悩みを持つ女性と出会った。
と言っても直接話をした訳ではなく、薄い仕切り壁越しに聞こえてきた会話。女性の声は興奮しているのか妙に大きくて、そんな気はないが盗み聞きをすることになってしまったのだ。
彼女も親からのしつこい結婚の催促にうんざりしているようだった。武琉の両親のように凝り固まった価値観を押し付けられているのだろうと察せられた。
『うん。だって今の生活に何の不満もないからね。結婚した方がストレスが増えて人生の満足度が下がりそう』
(結婚した方が人生の満足度が下がるか……分かるよ)
武琉は見知らぬ他人の発言に共感して頷いていた。
『私だって頑なに独身主義を貫きたいわけじゃないんだけど、やっぱり結婚は現実的じゃないよ。今の暮らしを続けられるなら結婚してもいいけど、そんな都合がいい相手いないからね』
(今の暮らしを続けられるなら結婚していい……そうだよな)
武琉は更に共感を深める。
そんなことに悩まされる自体にうんざりしていたある日、偶然にも自分と同じような悩みを持つ女性と出会った。
と言っても直接話をした訳ではなく、薄い仕切り壁越しに聞こえてきた会話。女性の声は興奮しているのか妙に大きくて、そんな気はないが盗み聞きをすることになってしまったのだ。
彼女も親からのしつこい結婚の催促にうんざりしているようだった。武琉の両親のように凝り固まった価値観を押し付けられているのだろうと察せられた。
『うん。だって今の生活に何の不満もないからね。結婚した方がストレスが増えて人生の満足度が下がりそう』
(結婚した方が人生の満足度が下がるか……分かるよ)
武琉は見知らぬ他人の発言に共感して頷いていた。
『私だって頑なに独身主義を貫きたいわけじゃないんだけど、やっぱり結婚は現実的じゃないよ。今の暮らしを続けられるなら結婚してもいいけど、そんな都合がいい相手いないからね』
(今の暮らしを続けられるなら結婚していい……そうだよな)
武琉は更に共感を深める。