初恋の続きはトキメキとともに。
私は質問攻めに当たり障りなく応じる。

洸くんのことを口に出す時はちょっと緊張してしまった。

気づかれるはずないのに、隠している関係がバレてしまうのではと、ついヒヤヒヤしてしまう。


 ……もしこの女性同期達が私と洸くんの関係を知ったら、どんな反応をするんだろう……?

ミーハーぎみにキャッキャとはしゃぐ彼女達と話していると、ふとそんな疑問が脳裏を掠める。

同時にその答えもするっと出てきた。


 ……きっと「不釣り合い」って言われちゃうよね。

いや、そもそも信じてもらえないかもしれないなと苦笑いが浮かぶ。

その後も次々に投げかけられる質問にやんわり答えながら、私は改めて洸くんの存在を遠くに感じてしまった。



「さっき、大変そうだったな」

詰めかけてきた女性同期達の対応を終えると、私は談話室の隅の方へ移動し、ひっそり腰を下ろした。

急に囲まれて気疲れしてしまった。

ぐったりしていたところ、烏龍茶の入った紙コップを持った結城くんがやって来て、手に持った飲み物を私へと差し出してくれる。

私はありがたくそれを受け取り、カラカラに渇いた喉を潤した。

「結城くん、ありがとう。ようやく一息つけたよ」

「……なら、良かった。疲れたなら、部屋もう戻れば」

「うん、そろそろ戻ろうかな」

明日も早いし、もともと途中で抜けさせてもらおうとは思っていた。

ちょうどいいタイミングかもしれないと立ち上がろうとして、私はふと結城くんが着ている服に目がいった。

同期会は研修後の自由時間に開催されているため、日中と違って、リラックスした私服に着替えている人が多い。

結城くんもまたパーカーとゆるっとしたズボンという格好である。

でも私が気になったのは服装そのものではなく、結城くんのパーカーにプリントされているデザインだった。
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