私の理想の王子様
「また会えたね、朝哉クン」
須藤は朝子の顔を見つけるとにっこりと口元を引き上げている。
須藤が来ることを聞かされていなかった朝子は、ドギマギとしながら「どうも」と、やや素っ気なく声を出した。
須藤がそんな朝子にくすりと笑っていると、「須藤さんが来たわ!」と女性たちの声が聞こえてくる。
須藤はすぐに女性たちに取り囲まれると、そのままグランピングテントの方へと連れて行かれた。
(あの人、本当にモテるんだな……)
一人で歩いている時がないんじゃないかと思うほど、須藤の隣には常に誰かが寄り添っている。
するとやや面食らうように息をついた朝子の隣からミチルが顔を覗かせた。
「実は今日のバーベキューのこと、最初須藤さんには断られてたんです」
「そうなんですか?」
「はい。でも朝哉さんが来るって話をしたら、じゃあ参加するって言われて。お二人って、元々知り合いだった、とかではないんですよね?」
「まさか!」
声を潜めるミチルに、朝子は慌てて両手を大きく横に振る。
(どういうこと? 朝哉にまた会いたかったってこと?)
朝子はテントの中で女性たちと談笑する須藤の横顔をそっと眺めた。
やはり須藤は、何を考えているのかイマイチわからない人だ。
しばらく首を傾げていた朝子は、小さく息を吐くと、気を取り直すようにバーベキューの輪に加わった。
須藤は朝子の顔を見つけるとにっこりと口元を引き上げている。
須藤が来ることを聞かされていなかった朝子は、ドギマギとしながら「どうも」と、やや素っ気なく声を出した。
須藤がそんな朝子にくすりと笑っていると、「須藤さんが来たわ!」と女性たちの声が聞こえてくる。
須藤はすぐに女性たちに取り囲まれると、そのままグランピングテントの方へと連れて行かれた。
(あの人、本当にモテるんだな……)
一人で歩いている時がないんじゃないかと思うほど、須藤の隣には常に誰かが寄り添っている。
するとやや面食らうように息をついた朝子の隣からミチルが顔を覗かせた。
「実は今日のバーベキューのこと、最初須藤さんには断られてたんです」
「そうなんですか?」
「はい。でも朝哉さんが来るって話をしたら、じゃあ参加するって言われて。お二人って、元々知り合いだった、とかではないんですよね?」
「まさか!」
声を潜めるミチルに、朝子は慌てて両手を大きく横に振る。
(どういうこと? 朝哉にまた会いたかったってこと?)
朝子はテントの中で女性たちと談笑する須藤の横顔をそっと眺めた。
やはり須藤は、何を考えているのかイマイチわからない人だ。
しばらく首を傾げていた朝子は、小さく息を吐くと、気を取り直すようにバーベキューの輪に加わった。