Good day ! 5
「ただいま」

玄関のドアを開けた美羽に続いて、翼も部屋に上がる。

「舞は今日、ステイだっけ?」
「うん、そう。翔くんもだよね?」
「ああ。美羽、一人で大丈夫か?」

すると美羽は、いつもの明るい表情を消して、不安そうに翼を見上げた。

「ちょっとまだ、怖くて……」
「分かった。しばらくは俺が一緒にいる」
「ありがとう。今、コーヒー淹れるね」

ソファに並んで座ると、翼は美羽に尋ねた。

「美羽、あとをつけられたのは今日が初めてか?」
「そうなんだけど、今思えば違うかも。1か月くらい前からよくあの人を見かけてて、空港で働いてる人なんだろうなって、あんまり気にしてなかったの。だけど妙に見られてる気がして、試しに今日、電車を1本見送ってみたの。そしたらあの人も同じように乗らなかったから、まさかって怖くなって……」

小さく身体を震わせる美羽を、翼は両手でそっと抱きしめる。

「もう大丈夫だから」
「うん、ごめんね。ありがとう、翼くん。本当に助かった」
「いや。美羽が無事で良かった」

美羽の気持ちが落ち着くまで、翼は優しく美羽の頭をなでていた。
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