Good day ! 5
「美羽、お疲れ。もう帰れるか?」
その日のフライトを終えると、翼は更衣室から出て来た美羽に声をかけた。
「翼くん! もしかして、待っててくれたの?」
「いや、たまたま通りかかった」
本当は待っていたのだが、思わずそう答える。
「そっか。じゃあ一緒に帰ろう」
「ああ」
肩を並べて歩き出すと、美羽が改まって翼を見上げた。
「翼くん、今日はありがとう。翼くんと一緒の便で本当に良かった」
「美羽こそよくやってくれた。俺達パイロットでは、どうしようもない場面だった」
「ううん、翼くんのおかげで冷静になれたの。あのお客様にも『上空で降りたいと思っても降りられませんが、今なら間に合います』って伝えたら、納得してくださって」
「そうか。きっと虚勢を張ってたんだろうな」
「そうだと思う。降機する時、ホッとした様子だったから」
二人でしんみりしたあと、美羽は明るく翼の顔を覗き込む。
「翼くん、夕食うちで食べない? 翔くん、今夜は福岡ステイでしょ?」
「ああ。じゃあ、そうしようかな」
「うん、おいでよ。夕べ舞と一緒にロールキャベツ煮込んだんだ。美味しく出来てるはず……」
その時、美羽のスマートフォンにメッセージが届いた。
「あれ、舞からだ。……えー、大変! 舞の便、福岡でGTBしたあと欠航になったんだって」
「そうなんだ。もしかして、Airport Curfew(空港の運用時間制限)で?」
「うん。使用機材の前便がディレイしたせいで出発がギリギリになって、タキシング中に運用制限時間超えちゃったって」
「厳しいもんな、福岡は。あれだけ市街地にあると仕方ないけど」
「そうだね。舞も今夜は福岡ステイで、明日の12時の便にデッドヘッド(便乗)で、羽田に帰って来るって」
「そうか。12時なら翔一が飛ばす便だ」
「じゃあ、二人仲良く帰って来るね」
そう言って美羽は、ふふっと笑う。
「私達も仲良く夕食にしよう」
「そうだな。着替えたら行くよ」
「うん、待ってる」
マンションに着くと、一旦それぞれの部屋の前で別れた。
その日のフライトを終えると、翼は更衣室から出て来た美羽に声をかけた。
「翼くん! もしかして、待っててくれたの?」
「いや、たまたま通りかかった」
本当は待っていたのだが、思わずそう答える。
「そっか。じゃあ一緒に帰ろう」
「ああ」
肩を並べて歩き出すと、美羽が改まって翼を見上げた。
「翼くん、今日はありがとう。翼くんと一緒の便で本当に良かった」
「美羽こそよくやってくれた。俺達パイロットでは、どうしようもない場面だった」
「ううん、翼くんのおかげで冷静になれたの。あのお客様にも『上空で降りたいと思っても降りられませんが、今なら間に合います』って伝えたら、納得してくださって」
「そうか。きっと虚勢を張ってたんだろうな」
「そうだと思う。降機する時、ホッとした様子だったから」
二人でしんみりしたあと、美羽は明るく翼の顔を覗き込む。
「翼くん、夕食うちで食べない? 翔くん、今夜は福岡ステイでしょ?」
「ああ。じゃあ、そうしようかな」
「うん、おいでよ。夕べ舞と一緒にロールキャベツ煮込んだんだ。美味しく出来てるはず……」
その時、美羽のスマートフォンにメッセージが届いた。
「あれ、舞からだ。……えー、大変! 舞の便、福岡でGTBしたあと欠航になったんだって」
「そうなんだ。もしかして、Airport Curfew(空港の運用時間制限)で?」
「うん。使用機材の前便がディレイしたせいで出発がギリギリになって、タキシング中に運用制限時間超えちゃったって」
「厳しいもんな、福岡は。あれだけ市街地にあると仕方ないけど」
「そうだね。舞も今夜は福岡ステイで、明日の12時の便にデッドヘッド(便乗)で、羽田に帰って来るって」
「そうか。12時なら翔一が飛ばす便だ」
「じゃあ、二人仲良く帰って来るね」
そう言って美羽は、ふふっと笑う。
「私達も仲良く夕食にしよう」
「そうだな。着替えたら行くよ」
「うん、待ってる」
マンションに着くと、一旦それぞれの部屋の前で別れた。