Good day ! 5
舞はその日はオフで、美羽の相手って誰だろう?とソワソワしながら掃除や洗濯、料理に励む。

おかずを作り置きして、美羽に「冷蔵庫のもの、なんでも食べてね」とメモを残すと、翌日の乗務に備えて早めにベッドに入った。

思わぬ福岡ステイからシフト変更を余儀なくされ、明日から急遽、香港に飛ぶことになっている。

海外フライトは未だに緊張の連続で、翌朝は頭の中でしっかりシミュレーションしてから出社した。

事前準備をしてしばらくすると、一緒にフライトを担当する伊沢がShow Upして来て、舞は挨拶に向かう。

「おはようございます、伊沢キャプテン。本日より香港便、どうぞよろしくお願いいたします」
「おはよう、舞ちゃん。よろしくねー」

そう言う伊沢は、どこか元気がない。

「キャプテン、どうかしたんですか?」
「うん、実は美羽のことが心配で心配で……」

そこまで言うと、急にパッと顔を上げる。

「そうだ、舞ちゃんはなにか知ってる?」
「なにかって、なにをですか?」
「美羽、誰か好きな人がいるのかな? まさかつき合ってたりしないよね?」
「え? あ、うっ……」

タイムリーな話題に、舞は思わず動揺した。

「なに? もしかして美羽、彼氏がいるの?」
「ささ、さあ? そんな話は聞いたことがないかもしれませんが」
「そうか……。翼のことをかっこいいとか言い出したから、そんな年頃かと焦ったけど。芸能人とかアイドルにもキャーキャー言ってるし、まだまだ子どもだよな?」
「まあ、あの……。キャプテンにとっては、永遠の子どもであることには違いないかと」
「うん、そうだよな。いやー、さすが舞ちゃん。いいこと言ってくれるよ。さ! ブリーフィング始めようか」
「はい」

どうやら上手くごまかせたようだと、舞はホッとした。
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