Good day ! 5
「それではコックピットクルーをご紹介します」

機内でのCA達とのブリーフィングで、舞は皆を見渡した。

「この便のPICは伊沢キャプテン、FOはわたくし佐倉です。どうぞよろしくお願いいたします」

すると背が高く、芸能人のように爽やかなイケメンが挨拶した。

「チーフパーサーの泉です。どうぞよろしくお願いします」

男性チーフパーサーと一緒になるのは久しぶりだな、と顔を向けた舞は、ふと思い出す。

(あ、この人か。美羽が言ってたかっこいい先輩チーフって)

会えばすぐ分かるよと美羽に言われていた通り、確かにひと目でこの人だと確信するほど、華やかなオーラがある人だった。

(なるほど。これはお客様も色めき立つ訳だわ。それに美羽の話だと、仕事もバリバリ出来るし、英語もペラペラとか。天は二物を与えたのねえ)

余計なことを考えてしまい、気を引きしめ直してブリーフィングを終える。

コックピットに戻ると準備を進め、無事に機体は離陸した。

巡航に入ってしばらくすると、コックピットのドアがノックされる。

「チーフの泉です。コーヒーをお持ちしました」
「はい、今開けます」

モニターでドアの外の様子を確認してから、舞がドアを開ける。

「伊沢キャプテンは、ミルクとシュガーを入れてあります。舞さんはご一緒するのが初めてで、コンディメントのご希望が分からず……」
「あ、私はミルクだけでお願いします」
「ミルクオンリーですね。次回から覚えておきます。ミールはいかがいたしましょう? 今回はチキンとフィッシュです」

舞は伊沢を振り返った。

「キャプテン、どちらがよろしいですか?」
「うーん、俺ってチキンじゃないぞ! ってことで、フィッシュ。あはは!」
「かしこまりました」

舞は淡々と答えて、泉に「先にフィッシュをお願いします」と頼む。

「承知しました。では後ほど」

泉はにっこりと微笑んでから、コックピットをあとにした。
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