Good day ! 5
その後も順調に飛行を続け、無事に香港国際空港に着陸する。
ステイ先のホテルへ向かうシャトルバスでは、男性同士、伊沢と泉が肩を並べて談笑していた。
他のCA達はフライトの反省点を話し合っており、舞は、えらいなあと感心しながら耳を傾ける。
すると前の席の伊沢が、ふいに舞を振り返った。
「舞ちゃん、ホテルのレストランで夕食一緒にどう?」
「はい、ぜひ」
「うん。泉くんも来れるって」
え?と、舞は思わず泉に視線を移す。
「ごめん、お邪魔かな?」
気まずそうな泉に、舞は慌てて首を振った。
「いえ、そんな。よろしくお願いします」
「こちらこそ」
ホテルに到着すると、それぞれの部屋にチェックインして少し休憩する。
舞はネイビーのシンプルなワンピースに着替えて軽くメイクを整えてから、約束の時間より少し早くロビーに下りた。
しばらく待っていると、ジャケットを着た泉がエレベーターから降りて来るのが見えた。
周りの人よりも頭2つ分ほど背が高く、モデルのように颯爽と歩いて来る。
「お疲れ様。なんだか見違えたな」
「お疲れ様です。え? 私がですか?」
「ああ。一瞬君だと分からなかった」
舞は自分の姿を見下ろす。
「そうですね、パイロットの制服ではないので」
「私服はいつもそういう雰囲気なの?」
「いえ。普段はジーンズなんですが、ステイ先ではキャプテンとお食事をご一緒させていただくことが多いので、ワンピースを持ち歩いています。コーディネートとかもよく分からないし、ワンピースならこれ一枚で、くるくる丸めてコンパクトに持ち歩けますから。機能性と実用性を重視した結果、このようになりました」
「ははは! なるほど」
その時「お待たせ」と伊沢が近づいて来た。
「なにやら楽しそうだったね。なにを話してたの?」
「えっと、私の旅の知恵袋、でしょうか」
「知恵袋? おばあちゃんじゃないんだから。舞ちゃんって時々、恵真そっくりなこと言うよね」
それを聞いて、泉が「えっ!」と驚いたように舞を振り返る。
「君、ひょっとして藤崎 恵真キャプテンの娘さんなの?」
「はい、そうです」
「じゃあ佐倉キャプテンの奥様って、藤崎キャプテンってこと?」
伊沢が、なにを今さらとばかりに口を開いた。
「泉くん、知らなかったの? 社内では有名なのに」
「いえ、あの。佐倉キャプテンの奥様がパイロットってことは知ってましたが、まさか同じJWAだとは。伊沢キャプテンの奥様と同じように、別のエアラインなのかと。それに佐倉キャプテンとは名字が違うし、藤崎キャプテンとはあまり一緒に飛ぶこともなかったので」
「そうなんだ。まあ、あまりに有名だから、当然知ってるよねって感じで、俺も敢えて話題にしないもんな」
「はい。でも言われてみれば、藤崎キャプテンにそっくりですね、舞さん」
「だろ? 立ち話もあれだし、ゆっくり食事しながら話そうよ」
そして三人で、中華料理のレストランに入った。
ステイ先のホテルへ向かうシャトルバスでは、男性同士、伊沢と泉が肩を並べて談笑していた。
他のCA達はフライトの反省点を話し合っており、舞は、えらいなあと感心しながら耳を傾ける。
すると前の席の伊沢が、ふいに舞を振り返った。
「舞ちゃん、ホテルのレストランで夕食一緒にどう?」
「はい、ぜひ」
「うん。泉くんも来れるって」
え?と、舞は思わず泉に視線を移す。
「ごめん、お邪魔かな?」
気まずそうな泉に、舞は慌てて首を振った。
「いえ、そんな。よろしくお願いします」
「こちらこそ」
ホテルに到着すると、それぞれの部屋にチェックインして少し休憩する。
舞はネイビーのシンプルなワンピースに着替えて軽くメイクを整えてから、約束の時間より少し早くロビーに下りた。
しばらく待っていると、ジャケットを着た泉がエレベーターから降りて来るのが見えた。
周りの人よりも頭2つ分ほど背が高く、モデルのように颯爽と歩いて来る。
「お疲れ様。なんだか見違えたな」
「お疲れ様です。え? 私がですか?」
「ああ。一瞬君だと分からなかった」
舞は自分の姿を見下ろす。
「そうですね、パイロットの制服ではないので」
「私服はいつもそういう雰囲気なの?」
「いえ。普段はジーンズなんですが、ステイ先ではキャプテンとお食事をご一緒させていただくことが多いので、ワンピースを持ち歩いています。コーディネートとかもよく分からないし、ワンピースならこれ一枚で、くるくる丸めてコンパクトに持ち歩けますから。機能性と実用性を重視した結果、このようになりました」
「ははは! なるほど」
その時「お待たせ」と伊沢が近づいて来た。
「なにやら楽しそうだったね。なにを話してたの?」
「えっと、私の旅の知恵袋、でしょうか」
「知恵袋? おばあちゃんじゃないんだから。舞ちゃんって時々、恵真そっくりなこと言うよね」
それを聞いて、泉が「えっ!」と驚いたように舞を振り返る。
「君、ひょっとして藤崎 恵真キャプテンの娘さんなの?」
「はい、そうです」
「じゃあ佐倉キャプテンの奥様って、藤崎キャプテンってこと?」
伊沢が、なにを今さらとばかりに口を開いた。
「泉くん、知らなかったの? 社内では有名なのに」
「いえ、あの。佐倉キャプテンの奥様がパイロットってことは知ってましたが、まさか同じJWAだとは。伊沢キャプテンの奥様と同じように、別のエアラインなのかと。それに佐倉キャプテンとは名字が違うし、藤崎キャプテンとはあまり一緒に飛ぶこともなかったので」
「そうなんだ。まあ、あまりに有名だから、当然知ってるよねって感じで、俺も敢えて話題にしないもんな」
「はい。でも言われてみれば、藤崎キャプテンにそっくりですね、舞さん」
「だろ? 立ち話もあれだし、ゆっくり食事しながら話そうよ」
そして三人で、中華料理のレストランに入った。