Good day ! 6
翌週の水曜日。

大翔はオフィスで大和と落ち合い、ブリーフィングエリアに向かった。

「あそこにいるな」

大勢のパイロット達がいる中、大和は迷うことなく奥のモニターに近づいて行く。

ようやくその姿が確認出来る距離まで来ると、確かに女性パイロットの後ろ姿が見えた。

隣には、副操縦士とおぼしき若い男性もいる。

「ブリーフィング中、失礼。挨拶してもいいか?」

大和が声をかけると、二人は振り返る。

「はい、もちろん」

にこやかに頷いたキャプテンの横で、男性の副操縦士が大翔を見て目を丸くした。

「相澤キャプテン!」
「君は、カレーのしょ……」

しょうちゃんと言いそうになり、慌てて言葉を呑み込む。

愛嬌のあるこの顔は忘れられない。

(間違いない、カレーのしょうちゃんだ。えっ、ちょっと待て。佐倉教官は、彼女の父親だよな? それならカレーのしょうちゃんは佐倉教官にとって、娘と同棲している彼氏ということか。それは、父親公認の? 同棲も認めているということだろうか。いやでも、もしなにもご存じなければ……)

大翔はゴクリと喉を鳴らす。

(いかん、決して気づかれてはならない。俺が口を滑らせる訳にはいかない)

己にそう言い聞かせた。
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