マモノ狩り或いは激情2オープンザゲート
 リング上。
 向かい合う両者。
 拳ガイツはアップライト。
 白虎は左前の半身、腕は下ろしたまま。
 ゴングが鳴った。

 距離が縮まる。
 白虎が蹴りのフェイント。
 拳ガイツはピクっと動く。緊張。
 両者は時計回りに回る。
 軽いステップ。
 拳ガイツの左ジャブ。
 距離は遠い。動じない。
 蹴りのフェイントとジャブのフェイントを何度か繰り返して、お互いの距離感を測っているようであった。
 「はい、1分」
 タイム係が叫んだ。
 拳ガイツが動いた。
 1歩ステップインするとジャブからの連打。6連。
 アンジーのジムで練習した、チュアンとも何度も練習した名付けて6連バレル。
 何個かパターンがあるのだが、拳ガイツの得意とするのは、左左右右左右の組み合わせである。
 白虎の顔面に向けられたバレルは、スウェイとダッキングで躱された。その時、白虎の身体が瞬時に拳ガイツの右に移動していた。
 !
 拳ガイツは反応、顔をそちらは向けたのだが、その先に白虎の右足があった。
 躱し様の、涅槃である。
 拳ガイツは顔を捻って躱していた。
 スレスレの所で。
 拳ガイツはバランスを崩れた。
 白虎は涅槃直後の空中姿勢のまま、身体を捻り左の踵を当てに来た。
 拳ガイツは崩れる様に回転それを躱す。
 側宙の要領で回転して着地した。
 白虎は既に立っていて、笑みを浮かべていた。
 「すげ〜反射速度」

 拳ガイツは右腕をさすっていた。
 奇妙な感覚を感じていたからだ。
 痺れ?なんだ?

 「1分半です!」
 タイム係である。
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