新堂さんと恋の糸
7. 優しい真実と素顔
水族館への視察を終えた翌週から、新堂さんは仕事の合間に個展の会場デザインに本腰を入れ始めたようだった。行くたびにデザイン画や模型がブラッシュアップされていって、私はそれを見るのが楽しみになっていた。
そして一週間後のある日。
私が事務所に行くと、新堂さんはこれからリモート会議があるといって、ほとんど私とは入れ違いになった。そのときに新堂さんから「昼にサンプルが届くはずだから受け取っておいて」と頼まれて、分かりましたと返事をした。
今日は先に溜まっている仕事を片付けようと、持ってきたノートパソコンをデスクに置いて開く。私が座るデスクの後ろでは、玲央くんが本棚の前で重そうな本を何冊か腕に抱えている。
「大丈夫ですか?部屋に持っていくの手伝いますよ」
「いいよこれくらい平気」
そのとき、ピンポーンというインターフォンの音が聞こえた。
「あ、新堂さんが言ってたサンプルが届いたのかも。ポメ子さん出てくれる?」
荷物を受け取るのは何度かやっている。デスクの引き出しにある印鑑を片手にインターフォンに出るも、返答がない。私は不思議に思ってドアを開ける。
すると、急に自分が開けた以上の力が加わって勢いよく開いて、私はびっくりしてしまった。
「……えっ?」
ドアが開いて立っていたのは、黒地に白のストライプが入ったスーツを着た男性だった――どう見ても、この人は配達員ではない。
そして一週間後のある日。
私が事務所に行くと、新堂さんはこれからリモート会議があるといって、ほとんど私とは入れ違いになった。そのときに新堂さんから「昼にサンプルが届くはずだから受け取っておいて」と頼まれて、分かりましたと返事をした。
今日は先に溜まっている仕事を片付けようと、持ってきたノートパソコンをデスクに置いて開く。私が座るデスクの後ろでは、玲央くんが本棚の前で重そうな本を何冊か腕に抱えている。
「大丈夫ですか?部屋に持っていくの手伝いますよ」
「いいよこれくらい平気」
そのとき、ピンポーンというインターフォンの音が聞こえた。
「あ、新堂さんが言ってたサンプルが届いたのかも。ポメ子さん出てくれる?」
荷物を受け取るのは何度かやっている。デスクの引き出しにある印鑑を片手にインターフォンに出るも、返答がない。私は不思議に思ってドアを開ける。
すると、急に自分が開けた以上の力が加わって勢いよく開いて、私はびっくりしてしまった。
「……えっ?」
ドアが開いて立っていたのは、黒地に白のストライプが入ったスーツを着た男性だった――どう見ても、この人は配達員ではない。