新堂さんと恋の糸
新堂さんと玲央くんの間には、そんな過去の繋がりがあったんだ。
「あーあ、ポメ子さんには情けないところ見られちゃったな。父さんのことなんてもう三年も前の話なのに、いつまでも引きずってるのもどうかと思うけどさ」
「そんなことないです!」
私は思わず声が大きくなる。
「立ち直るまでの時間なんて人それぞれですし、そのことで何か言ってくる人がいたらその人がおかしいんです。それに、玲央くんはちゃんとここまで立ち直ってるじゃないですか」
玲央くんは私の剣幕に少しびっくりした顔をして、一呼吸置いてから吹き出した。
「……ありがと。新堂さんは今の俺の歳で賞を獲ってるんだよね。ほんとすごいなって純粋に思う。あの人を見てると、俺ももっと頑張らないとなって」
きっとこの事務所は、玲央くんにとっての安全基地のような場所で――デザイナーとアシスタントというだけではない信頼関係があるんだと分かった。
そのとき、コンコンと控えめにドアをノックする音が響いて「俺だけど」という声が聞こえた。新堂さんだ。
「どうぞー」
玲央くんが呼びかけると、半分ほど開いたドアの間から新堂さんが顔を出した。
「あーあ、ポメ子さんには情けないところ見られちゃったな。父さんのことなんてもう三年も前の話なのに、いつまでも引きずってるのもどうかと思うけどさ」
「そんなことないです!」
私は思わず声が大きくなる。
「立ち直るまでの時間なんて人それぞれですし、そのことで何か言ってくる人がいたらその人がおかしいんです。それに、玲央くんはちゃんとここまで立ち直ってるじゃないですか」
玲央くんは私の剣幕に少しびっくりした顔をして、一呼吸置いてから吹き出した。
「……ありがと。新堂さんは今の俺の歳で賞を獲ってるんだよね。ほんとすごいなって純粋に思う。あの人を見てると、俺ももっと頑張らないとなって」
きっとこの事務所は、玲央くんにとっての安全基地のような場所で――デザイナーとアシスタントというだけではない信頼関係があるんだと分かった。
そのとき、コンコンと控えめにドアをノックする音が響いて「俺だけど」という声が聞こえた。新堂さんだ。
「どうぞー」
玲央くんが呼びかけると、半分ほど開いたドアの間から新堂さんが顔を出した。