新堂さんと恋の糸
8. 深夜0時のエトセトラ
「うん、これで2回目の校正もOKね。これで出しましょ!」
「ありがとうございます!」
連載2回目の記事校正が終わり、園田編集長から最終OKをもらうことができた。園田編集長の最終チェックの瞬間は、いつまで経っても慣れない。
普段は誰にでも分け隔てなく明るく接してくれるからこそ、原稿チェックの際の厳しい『鬼の編集長』としての一面を見るとやはり緊張してしまう。そのせいか、昨日の夜から妙に落ち着かないというかずっと動悸がしている気がしていた。
(あとは杳子さんに連絡して、他の原稿と一緒にデータを印刷会社へ送ってもらえば完了っと)
「今月発売された1回目の特集記事、とても評判がいいわよ。次号の予約も順調に伸びてるって」
「本当ですかっ?」
「えぇ、この調子で残り2回も頑張ってね」
「はい!」
自分の書いた記事が褒められて、少しでも売り上げに貢献できているのなら嬉しいことはない。
私は胸を撫で下ろすと、ようやく笑顔になって何気なく時計を見た。
もうすぐお昼の十二時。最近はコンビニのおにぎりかパスタばかりだったので、今日は外へ食べに行ってその後に新堂さんの事務所に行こうか。
原稿の締め切り前は、取材も一区切りついていることと原稿の校正にかかりっきりになってしまうので、事務所へ行くのはどうしても遠のいてしまう。
(次の記事の相談もしたいし…久しぶりだから差し入れでも持っていこうかな)
頭の中であれこれ段取りを考えているけれど、なかなかまとまらない。
「ありがとうございます!」
連載2回目の記事校正が終わり、園田編集長から最終OKをもらうことができた。園田編集長の最終チェックの瞬間は、いつまで経っても慣れない。
普段は誰にでも分け隔てなく明るく接してくれるからこそ、原稿チェックの際の厳しい『鬼の編集長』としての一面を見るとやはり緊張してしまう。そのせいか、昨日の夜から妙に落ち着かないというかずっと動悸がしている気がしていた。
(あとは杳子さんに連絡して、他の原稿と一緒にデータを印刷会社へ送ってもらえば完了っと)
「今月発売された1回目の特集記事、とても評判がいいわよ。次号の予約も順調に伸びてるって」
「本当ですかっ?」
「えぇ、この調子で残り2回も頑張ってね」
「はい!」
自分の書いた記事が褒められて、少しでも売り上げに貢献できているのなら嬉しいことはない。
私は胸を撫で下ろすと、ようやく笑顔になって何気なく時計を見た。
もうすぐお昼の十二時。最近はコンビニのおにぎりかパスタばかりだったので、今日は外へ食べに行ってその後に新堂さんの事務所に行こうか。
原稿の締め切り前は、取材も一区切りついていることと原稿の校正にかかりっきりになってしまうので、事務所へ行くのはどうしても遠のいてしまう。
(次の記事の相談もしたいし…久しぶりだから差し入れでも持っていこうかな)
頭の中であれこれ段取りを考えているけれど、なかなかまとまらない。