二次元彼氏がいるのでリアルな恋は遠慮します
「今日はありがとうございました」
「こちらこそ、今日は楽しかったよ」
「それならよかったです」
「ふふ、それにしても律儀だねぇ」

 わざわざ電話でも伝えてくれるなんて、と笑ってしまう。
 すると、一拍おいて彼が答えてくれた。

「マメな人が好きだって、あなたが言ったから」

 だから電話したんですよ、と言われて、食事の席での話を思い出す。

 確かに蒼空くんについて語るとき、蒼空くんのマメなところが好きだと言った。
 そして、ゲームのシナリオの中で電話をするシーンが一番好きだとも。

 まさか、その再現!? と声を上げたら、電話の向こうで思い切り笑われた。

「ふっ……ははは、そうですよ。言ったじゃないですか。芳野さんの話、参考になった、って」

 弾んだ声で言う彼とは対照的に、私はきゅっと近くの毛布を握り締める。
 そんなのずるい……と呟いたら、使えるものはなんでも使いますと桐島くんが笑った。

「それなら、桐島くんの好きなものも教えてよ……」
「俺の好きなもの? そしたら、あなたの話になっちゃいますけど……。聞きますか?」

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