29歳新人女性弁護士 超イケメンハイスペックな先輩に溺愛されちゃいました♡
「まったく、よく左右確認してからアクセル踏めよって感じだよね」

「そっ、そうですね...」

藤川のぼやきになんとか返事をするのが精一杯だった。

たかが手が触れているだけなのに、身体の芯が掴まれているように、熱くなる。

私は別に藤川さんを好きじゃない。

それなのに、なぜこんなにハラハラするのか。

「連絡先、交換してもいい?」

駅の改札をくぐった所で、藤川がスマホを取り出してみせる。

「はい」

二人は端に寄り、QRコードを翳し合い、連絡先を読み取った。

「あの、一つお願いしてもいいですか?」

Yシャツの胸ポケットにスマホをしまう藤川をレイナは直視した。

「うん、何?」

「私たちの関係ですが、しばらくは事務所内で伏せておきたいです」

「えっ、なんで?」

「ハナちゃんを傷つけたくなくて。私、ずっとハナちゃんの恋の相談に乗ってたんです。今日のお昼も、です。大して力にはなれなかったとは思いますけど、でも、それでも、やっぱり、裏切っちゃったみたいになる気がして...」
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