29歳新人女性弁護士 超イケメンハイスペックな先輩に溺愛されちゃいました♡
思わずレイナは目を瞑ってしまった。あの夜の温もりが、レイナの瞳孔の奥に映画のように鮮明に浮かび上がる。

「...うん。...いいよ...」

言ってしまった。ドキドキと、鼓動が脳全体に響き渡る。

「本当に?」

「うん。本当に」

「そうか。良かった。ありがとう、レイナ」

「それまでもう少しの辛抱だね」

早いもので、次の週末に藤川は帰京する。

「そうだね。レイナもあと少し、迷惑かけちゃうけど、よろしくね」

「全然迷惑じゃないよ。あと少し、身体に気をつけて、頑張ってね」

「ありがとう。愛してるよ、レイナ。おやすみ」

「お疲れ様、亮也さん。おやすみ」

何をしているの、私は...。

どうして気丈に振る舞ってしまうの?

なんで素直に気持ちを伝えないの...。

気づけば、目の縁から水飛沫が舞い散っている。このひと月で三回目の降雨である。こんなに頻繁に涙を流した記憶は、物心ついて以降、レイナにはない。スマホの画面を終話にした途端、レイナは嗚咽した。

貴方は私を何回、泣かせるのですか?

いや、正しくはこうだろう。

私は何回、貴方を想って泣けばいいのですか?

早く会いたい。

会って伝えたい。

伝えよう。きちんと。

私は貴方が好きだ、と。

私は貴方を愛してる、と。
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