29歳新人女性弁護士 超イケメンハイスペックな先輩に溺愛されちゃいました♡
付き合いが深まれば深まるほど、藤川は彼女に嵌まっていった。

色白でもち肌だった彼女は、付き合いだしてからぐっと美しくなった。身体もより女性らしくなり、それにより互いの感度が上がり、抱き心地はどんどん良くなった。彼女が憂うような、はかなげな瞳で藤川を見つめていたのも、その時期であった。

しかし、いつの頃からか、彼女の瞳から泡沫を懇願するような色彩が消えていた。ちょうど就活が始まった折と重なっていたから、ストレスが溜まっているのだろうと、藤川は勝手に解釈していた。

今思い返せば、驕っていたのだ。彼女の愛情に。

「彼氏、就職しなかった。マジありえないんだけど」

ロースクールに入って間もなくしてから、友人を通して聞かされた彼女の本音であった。その友人の彼女が藤川の元カノから聞いたらしい。

寝耳に水だった。彼女には、きちんと今後の進路について説明していたはずだったからだ。

それと同時に、彼女が二股か、あるいはそれ以上をかけている、とも聞かされた。

絶望した。

内定先の会社で、新しい相手を見つけたようだ。

信じられなかった。嘘だと思いたかった。
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