29歳新人女性弁護士 超イケメンハイスペックな先輩に溺愛されちゃいました♡
彼女はその地元では一番優秀であったらしい。そのため、国立であれば都会の大学に行っても良い、と親が認めたようだ。

しかし、彼女の地元において彼女のような進路は異例中の異例であり、他の同級生は皆、高卒で就職し、二十歳前後で結婚しているという。つまり、大学卒業の年齢ともなれば、ほとんどの同級生がすでに親になっているということだ。

成人式のため帰郷した際に、彼女は自分以外の同級生が全員既婚者となっており、またその多くが妊婦となっているのを目の当たりにしたそうだ。そこから彼女も結婚を強く意識し、また彼女の両親も急かすようになったみたいだ。

就活が始まるタイミングで藤川は彼女に法科大学院への進学を伝えたから、その頃に失望し、気持ちが離れたのだろう、と今は推測している。就職せずに、学習塾で講師をしながら、国家試験を目指すなど、彼女と彼女の家族にとっては、もってのほかだったに違いなかった。

一方で、彼女を愛してはいたが、藤川が彼女との将来について、全く思い描いていなかったのもまた事実である。致し方ない。
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