29歳新人女性弁護士 超イケメンハイスペックな先輩に溺愛されちゃいました♡
「こんな所でジロジロ見ないでください。あっちが受付みたいですから、チケット出して手続きしてください」

レイナは藤川の背を受付の方に向かせた。

なんだよ、と言いながら、藤川はチケットを出し、受付を済ませた。

着替えのために一旦別れ、更衣室に入って、ロッカーに荷物を入れながら、ふと考えた。すっぽかしてしまえば良かったかも、と。

中高とプールのなかった学校に通っており、旅行でも海やプールに行ってはないため、レイナはここ十五年以上水着を着ていない。小学校の授業が最後だったように感じる。

当然、大人用の水着は持っていなかった。この日のために駅ビルの特設コーナーに行って買った。そんな売り場にこれまで足を踏み入れた試しもなかったため、女性用の水着がこんなに際どいとも知らなかった。小学生の時に着用していた物とは随分、趣が異なる。

はっきり言って、どれも恥ずかしい。着たくない。

探しまくって、一番マシだな、と思える物を選んだ。

それを仕方なく着るぐらいなら、シカトしてしまえばいい、とも思う。

なのに、なぜそれができないのか。

自分の情けなさに、レイナはつくづく腹が立った。
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