29歳新人女性弁護士 超イケメンハイスペックな先輩に溺愛されちゃいました♡

「そんなに男慣れしてなくて大丈夫?」

「武藤さんと来れば良かった、と思ってる?」

ぎくりとしたが、レイナはしらを切った。

「別に」

華恵とだって、来たいわけではない。この男と来るよりはマシだと思っただけだ。

ただ、華恵とであれば、対岸にいる彼女たちのように屈託なく笑えていたかもしれない。それだけだ。

嫌でも、隣にいる藤川の肉体が目に入ってしまう。レイナは目のやり場に困り、伏し目がちになり、手で視界を遮った。

「テレてんの?」

「何が、ですか?」

「とぼけなくていいよ。俺の野球部で鍛えた肉体に、だよ」

「全然」

実を言えば、図星である。父以外の成人男性の体など、レイナは見たことがない。その父はレイナが物心ついた頃から中年太りで弛んでいる。

ここは話題を変えるのが得策か、とレイナは思った。

「あんまりお互いのこと知りませんよね。少し打ち解けませんか?」

格別、藤川に興味はないが、ここは仕方ない。

「うん。そうだね。いいよ」

レイナは心の中でガッツポーズを作った。
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