29歳新人女性弁護士 超イケメンハイスペックな先輩に溺愛されちゃいました♡
「もしかしてしんどいの?武藤さんに対して」

「金賞」と書かれた札がついた赤い蘭を鑑賞していると藤川が聞いてきた。

少し俯いたままレイナは押し黙った。

「どうする?伝えちゃった方が荷が下りるかもよ」

ドームの外から響く蝉の鳴き声を目一杯鼓膜に感じてから、レイナは心情を吐露した。

「私、怖いんです。拒絶されるのが」

「拒絶って、大げさじゃないの?」

「されたことあるんです。今まで散々。詳しくは言えませんが、そういう目に遭うと、慎重になっちゃうんです」

姉の事件があった小学生だった時、仲良くしていた友達はレイナの家庭の事情を知ってから急によそよそしくなった。卒業まで日にちがなかったから、なんとか我慢できたが、その後もその件を巡ってはレイナの学生生活に暗い影を落とした。

姉は赤子を抱えて実家に身を寄せていたため、レイナは友人を自宅に招くことができなかったのだ。

「ハナちゃんは、久しぶりにできた大切な友達なんです。嫌われたくないんです。絶対に」
< 43 / 57 >

この作品をシェア

pagetop