29歳新人女性弁護士 超イケメンハイスペックな先輩に溺愛されちゃいました♡

「願い事ね。とにかく仕事に慣れること、かな」

去年は無事に法曹の仕事に就けることだったろうし、一昨年は司法試験に合格することだった。それ以前も入試や成績といった類のものしか祈るほど叶えたかったことは思い当たらない。

「もうっ、先輩は真面目すぎます。つまんないですよ」

華恵は小さい子のように頬を膨らませた。

「ゴメンね、ハナちゃん好みの恋バナが全然出なくて」

苦笑いしながらレイナは合掌を作った。

「でも、もしもですよ。もし先輩が好きだっていう男の人が現れたら、どうするんですか?」

「そんなことあるはずないでしょ。物語の世界じゃあるまいし」

少し苛ついた声で華恵は繰り返した。

「だからもしもの話だって言ってるじゃないですか」

レイナは視線を遠くに移し、うーん、と言ってから続けた。

「わかんないな。考えたこともないし。現状ではあなたのことを想える余裕がありません、としか言えないかも」
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