エリート弁護士は秘密の双子ごと、妻を寵愛する
6・元許嫁と話し合い、誤解を解いて
大門寺さんと再会してから、彼と過ごした日々を脳裏に思い浮かべる時間が増えた。
「澄花ちゃん? 大丈夫?」
「はい」
「本当に? なんだかずっと、つらそうにしているわ。何かあるんだったら、相談してね」
「ありがとうございます……」
私はどうやら、店長さんから指摘を受けるほどに酷い顔をしているらしい。
――2児の母なんだから。
子ども達がいない場所でも、しっかりしなきゃ。
そう、思うのに――。
彼の前から姿を消してから6年経っても、恋心を捨て去れないでいる自分に気づかされる。
――第一に考えるべきは、己ではなく子ども達の幸福だ。
独身の頃みたいに、自分本意で行動してはいけない。
それをよく、わかっているはずなのに――。
どれほど考えを巡らせたところで、生活に困窮している現状や私達の幸せを考えたら、彼に頭を下げてでも一緒になるのが最善なのではないかという思いが強くなるばかりだった。
「あの、店長さん……。仕事中にプライベートな会話をするのはよくないと、わかっているのですが……」
「もう。澄花ちゃんは、本当に真面目さんね。そんなの、気にしなくたっていいのよ?」
このまま1人で悩み続けたところで、いい答えが得られるはずもない。