喰 喰
告白の最中に来てしまった。
私の気配に視線を向ける二人。
「ご、ごめんなさい!!あの、その……」
慌てる私の言葉を待たずに、相手の女の子は走り去った。
うわぁ~~ん!二人きりにしないでぇ~~!?
「どこまで聞いたの?」
「はぁい!?」
パニックで、私の口は何を口走るのか。
彼を見ることもできずに、意外な速さで動く口。
「あのその、私、も、好き……あわわ……その~……!好きじゃなくても、ね、良いんじゃないかな?ほら、さっきみたいに告白してくれる可愛い子と付き合えば、そのうち好きになったりとか、するか……も?」
言い切り、思考も働かず。
静かな時間。
そっと視線を彼に向けた。
表情は無。私を見つめる視線。
まずい……何を口走ったか記憶もアヤシイ。
マトモな事など言っていない。それだけは分かる。
忘れてもらおう。こんないい加減な言葉……
口を開こうとした私に、彼は微笑む。
【ドキッ】
「そうだね……試してみたいかな。」
……え?
『試してみたい』って、言った??
「ね、俺のことを本当に好き?」
この状況に頭がついていかない。
言葉も出ない。
「そうか……君は俺のこと知らないんだ。----」
『許さない』
最後の言葉は、そんな風に聞こえた。
目の前は真っ暗……頭は真っ白……
「いいぜ、付き合ってやる。条件を満たせばいい……」
何の話をしているの……?
「もう一度聞くね。俺が好き?本当の俺……君が見ていた俺……」
私が見ていたって、知ってるの!?
顔は赤くなり、嫌な汗が流れる。