喰 喰

グルグル


「おはよぅ。茶紗……くふふ……ついに告白したんだ?」
「え?」
何で知っているの??
待って、あれは……冗談……だよね?
だって、あの後。
彼は、私に背を向けて帰って行ったんだよ?
私は何が起こったのか分からず、地面に座り込んで。
夕暮れを見て、一人で帰ったんだよ??
付き合うって、違うよね?
しかもあれが告白?

小倉 湖未(おぐら こみ)。
今まで、私の妄想のような恋話(こいばな)を聞いてくれていた優しい友達。
私の反応に首を傾げ。
「今日の朝一、彼に告白した女の子に『彼女が出来た』って言ったらしいよ?私の耳に入ったから、確認したんだけど??」
彼女にとっては、私からの報告もなく。
周りのウワサが先に聴こえたのだと理解し。
少し、すねているようにも見える。だけど……
「う……」
「う?」
「うわぁあぁ~~ん!」
自分で理解も納得もできていない、この状況。
言葉にならない叫び。
湖未ちゃんに飛びついて、溢れる涙。
私を抱きしめ、背中を優しく撫でる湖未ちゃん。
場所を移動して。
泣きながら、分かる範囲で全部を吐き出すように話した。
「……うぅ~~ん……意味が分からないね。」
伝えながら頭を整理できるかと思ったけれど、パニックは変わらず。
記憶を吐き出しきった私に、苦笑いの湖未ちゃん。
「でも、彼……茶紗のこと、好きなんじゃない?今は、どうか知らないけど……上手く言えないな。つまり茶紗の知らない俺も、知って、きちんと好きになってくれって事じゃない?」


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