喰 喰
お昼。
湖未ちゃんに送り出され、図書室に向かう。
自分のお弁当と飲み物。
そして、彼の好きな『おしるこ』。
周りに何と言われようと、暑い夏だろうが……毎日のように買っていた。
その毎日を見ていた。
ストーカーですね。
うわぁあ~~ん!!やっぱり怒っているんだ!!
気持ち悪いよね?ストーキングなんて。
彼に気づかれているのも知らず。
私は!?
そう言えば……図書室って、飲食OKなのかな??
到着して、安易にドアを開けた。
【トンッ】
「ひゃっ!?」
いきなり背中を押され、床に転ぶ。
気配などあっただろうか。
いや、考え事をしながらの私には唐突以外の何物でもない。
図書室は床に防音の為か、消音を目的としているのか絨毯が敷いてあり。
けれど、状況によってはケガをしてもおかしくないわけで。
当然。
「……痛い……」
「くすくすくすくす……」
背後からの男の人の笑い声。
ぐすんっ……直接の仕返しですかぁ?!
「寝ていると、襲っちゃうよ?」
襲う?
寝てはないよ。強打した膝をついているし。
ノソノソと床に座り直し、声のする背後を見る。
「くくっ……誘ってんの?」
私を見下ろし、ドアにもたれた希渉くん。
手を差し伸べる素振りもなく。雰囲気が怖い。
怒っているんだよね?
「ごめんなさい。どうしたら、許してくれますか?」
怖くて動けずに、首の痛い姿勢のまま返事を待つ。
「ふふ。ノゾミから聞いたろ?何をしても許さないよ。オレの愛情を受ければいい……」
ノゾミ?
思考の止まった私に、彼は口調とは似つかない穏やかな微笑み。