ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜8
「尻尾が生えたのはよかったけれど、最近あまり身長が伸びないな」
エリナは「早く踏み台がなくても料理ができるくらいに大きくなりたいのに」と口を尖らせた。今の青弓亭の厨房には、エリナと同じく背の低いコレット(臨時従業員で、実はマーレン国の木の精霊である)が使う調理台と、ミメットが使う調理台とふたつが設置されている。そのため、調理で困ることはないのだが、安全性を考えて『大量の油を使う揚げ物は、身長が充分に伸びてから』ということになっているのである。
身支度を整えたエリナが小さなキッチンに行くと、そこではすでに準備を終えたルディが朝のミルクを温めてくれていた。
まだ小さな子猫は、ミルクと焼き菓子というおやつを口にしてから出かける。そうやってしっかりと栄養を取らなければ、将来立派な獣人になれないのだ。
「ルディさん、ありがとうございます」
「うむ」
ルディはミルクを飲みお菓子をかじる子猫を愛おしげに見た。
警備隊服に身を包む精悍な狼の青年は、実に甲斐甲斐しく子猫の面倒を見る。
狼の獣人で、実は妖精獣フェンリルであるルディは、人の姿の時には頭を狼のままにしている。これは、双子の弟であり王太子でもあるフランセスに気を使って、というのが最初の理由だったのだが、最近ではモフモフが大好きなエリナに喜んでもらえるから、という理由の方が重要になりつつある。
彼はエリナが見知らぬ獣人を気安くモフることがないように、狼の頭で彼女のモフり心を繋ぎ止めているのだ。
(そう、淑女がやたらとモフってはならないのだ。これは教育上必要なことであって、決して他の獣人への嫉妬ではないぞ)
ルディはそう自分に言い聞かせているのだが、このような言い訳を用意するあたりが嫉妬の現れであることに気づいていない。
エリナは「早く踏み台がなくても料理ができるくらいに大きくなりたいのに」と口を尖らせた。今の青弓亭の厨房には、エリナと同じく背の低いコレット(臨時従業員で、実はマーレン国の木の精霊である)が使う調理台と、ミメットが使う調理台とふたつが設置されている。そのため、調理で困ることはないのだが、安全性を考えて『大量の油を使う揚げ物は、身長が充分に伸びてから』ということになっているのである。
身支度を整えたエリナが小さなキッチンに行くと、そこではすでに準備を終えたルディが朝のミルクを温めてくれていた。
まだ小さな子猫は、ミルクと焼き菓子というおやつを口にしてから出かける。そうやってしっかりと栄養を取らなければ、将来立派な獣人になれないのだ。
「ルディさん、ありがとうございます」
「うむ」
ルディはミルクを飲みお菓子をかじる子猫を愛おしげに見た。
警備隊服に身を包む精悍な狼の青年は、実に甲斐甲斐しく子猫の面倒を見る。
狼の獣人で、実は妖精獣フェンリルであるルディは、人の姿の時には頭を狼のままにしている。これは、双子の弟であり王太子でもあるフランセスに気を使って、というのが最初の理由だったのだが、最近ではモフモフが大好きなエリナに喜んでもらえるから、という理由の方が重要になりつつある。
彼はエリナが見知らぬ獣人を気安くモフることがないように、狼の頭で彼女のモフり心を繋ぎ止めているのだ。
(そう、淑女がやたらとモフってはならないのだ。これは教育上必要なことであって、決して他の獣人への嫉妬ではないぞ)
ルディはそう自分に言い聞かせているのだが、このような言い訳を用意するあたりが嫉妬の現れであることに気づいていない。