ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜8
「では、出かけよう」

「はい」

 子猫は小さな布のバッグを持つルディに抱き上げられて、今朝も青弓亭へと向かう。
 ちなみに今は空のこのバッグは、子猫のおやつ入れになる。

 住宅街を抜けて市場に入ると、ふたりはたくさんの人々から声をかけられた。

「ルディ隊長さん、エリナちゃん、おはよう」

「ちょいとエリナ、今日は美味しいすももが入ったんだよ。ここに入れておくから、おやつに食べておくれね」

「エリナちゃん、この炒った木の実は子猫のおやつに最適だよ」

 朝も早くから開いている店からは、なぜか『子猫が大きくなるために食べなければならない』食べ物を持った人がささっと駆け寄ってきて、バッグの中にしまってくれる。

「すみません、ありがとうございます」

 ついでに、手にも持たされてしまった。

「これから青弓亭で朝の料理をするんだろう? おなかが空き過ぎたら大変だからね」

「はい。わあ、この干し肉は香辛料が効いていて美味しいにゃ! ん? レモンの香りもする……爽やかでいい味にゃんね」

「さすがはエリナだ、これは新しい配合で味をつけた肉なんだよ」

「研究熱心にゃん!」

 こうして、今朝は美味しい干し肉をかじかじしながら出勤する子猫であった。
< 4 / 164 >

この作品をシェア

pagetop