ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜8
「ルディさん、急に雪が降るなんておかしいですよね」

 そう言いながら、エリナはブローチを取り出して「ユー様、エリナです」と話しかけた。このブローチはマーレン国の守護妖精ユーディリシェイラミアムスが渡してくれたもので、中にたっぷりの妖精の力が込められていて、遠く離れていても連絡が取れるようになっているのだ。

「ユーっちだよ。スカイヴェン国でなにか異常は起きていないかな? フーっちから、奇妙な力を感知したって連絡があったね。彼女は観察力が高いから、そっちの方まで監視できていたみたい」

「フーラアヌ様が? ありがたいことです」

 フーラアヌは、海洋国ファフィールの守護妖精で、とても歳を重ねた大ハマグリなのである。以前にも、遥か天空からスカイヴェン国の王都に向かって落ちてくる彗星を感知して、エリナたちの力になってくれた恩人だ。

「実は、急に気温が下がって、降るはずのない雪が降り始めているんです。今は夏なのにおかしいですよね」

「……思っていたよりもまずいかも。天候に変化があるということは、広範囲に渡る大きな力が働いたということだよ」

「そう言われてみると、そうですね」

 エリナは、日本にいた時に図書館で読んだ豆知識の本を思い出した。そこのお天気の不思議というページに、台風ひとつ分のエネルギーは日本の総発電量の十年から五十年分に相当すると書いてあった。気候の変動にはそれほどまでに強大なエネルギーが関わっているのだ。
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