ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜8
 入り口の扉を開けて中に入ると、前脚でたふたふと身体を叩いて妖精の粉の効果を消す。

「うわっ、驚いた!」

 ふたりに気づいた厨房にいたミメットが「今、急に姿が現れたよね? どうなっているんだい?」と言いながらフェンリルに近寄ると、慌てたように子猫を抱き上げた。

「この子、どうしたんだい?」

 素早くエリナの様子を観察して「うん、問題なさそうだ」と子猫が無事なことを確認する。彼女は冒険者なので、ちょっとした治療や怪我人の介護にも慣れているのだ。

「がんばって仕事を終えたせいで、眠くなっただけだ。ミメット、自分の体調はどうだ?」

「エリナのおかげであたしはすっかり元気になったよ。お米の力だね」

 雑炊とおにぎりは消化も良くて、病気を治すエネルギーに満ちているのだ。

「それならエリナにお昼寝させてくれ。そら、この魔石が戦利品だ、気に入っているみたいだから持たせてやるといい」

 頷いたミメットだったが、フェンリルがテーブルに置いた魔石を見て素っ頓狂な声を出してしまった。

「はあああああっ、なんだい、このバカでっかい魔石は! こんなの、このあたしでさえ見たことがないよ!」

「三つも首があるアイスドラゴンがいてな。ふたりで倒してきた」

 旋風のミメットは「あんたたち……守護妖精には常識はずれな力があるらしいけれど、限度ってものがあるよ」と半ば呆れたように言った。
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