ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜8
 彼は過去のお茶会の記憶をたどり、ほんの少し鼻にしわを寄せた。脳裏に蘇ったのが『幼馴染みの黒豹のヴォラットと厨房に忍び込んでお茶会のために用意されていたお菓子を食い荒らし、庭園のアーチにふたり仲良く逆さ吊りにされた思い出』だったからだ。

 それぞれの手に『わたしは悪い狼でした。ごめんなさい』『わたしは悪い黒豹でした。ごめんなさい』と書かされた札を持ち、神妙な面持ちでぶら下がったふたりを見つつ、フランセスはにこやかに『洗練されたお茶会の会話』を学んでいた。
 内心では未来の王太子も胸の中で『自分もあっちに入りたかったな』などと考えていたらしいのだが……。

(あの時は、祖父殿ももちろん怖かったのだが、母上が本当に恐ろしかった。俺とヴォラットはあの時に、お茶会とは貴婦人にとってとても大切なものであると身体に覚えさせられたな……)

 ご機嫌な様子の子猫を見て、もう二度とお茶会を台無しにするような真似はしまいと心に違うルディであった。
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