【中編】激甘すぎる婚前同居。 〜訳アリ令嬢は染織家の盲愛に気づかない〜



「うん……穂貴さんのおかげで、私、全部取り戻せた。過去の思い出も、穂貴さんとの幸せな日々も、今この瞬間も、そしてこれからの未来も……すべて穂貴さんと一緒に。穂貴さんと出会えてなかったら、私、きっと知らないままだった。ありがとう、穂貴さん。私も、あなたを愛してる」


 言葉を交わすたびに、心がより深く繋がる。穂貴さんの腕の中で、私は完全に穂貴さんのものになったと感じる。
 記憶が完全に回復した今、もう何の迷いもない。ただ穂貴さんへの愛だけで、心がいっぱいだ。穂貴さんの胸に耳を当てて、穂貴さんの心音を聞きながら、静かに喜びの涙を流す。穂貴さんがその涙に優しくキスをしてくれる。
 その唇の感触が、甘くて温かくて、世界で一番幸せだと、心の底から感じた。
 穂貴さんが隣にいてくれたら私の心を永遠に輝かせてくれるって思うんだ。

 どんな困難が来ても、穂貴さんと一緒なら乗り越えられると思えた。
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