遅ればせラブアフェア
「ああもう!」と枕を抱えて顔を伏せると、すぐ近くでクスクス笑う声が聞こえる。
何がそんなにおかしいんだ。この歳になって言っていることが子どもみたいって馬鹿にしてる?
「未来の旦那さまって俺ってこと?」
「はぁ?!あんたのためとか勘違いしないで!そういうことじゃなくて、一生添い遂げる人とだけそういうことはしたいから……その、」
途中で恥ずかしさが勝ってモゴモゴ濁しながら呟くと、海里はまた頭を撫でて「いいじゃん」と一言。
「クソ真面目なお前らしい」
「……う、うるさいよ」
馬鹿にしているでもなく、真っ直ぐな瞳で言われると……調子が狂ってしまう。
乾いてきた海里の前髪がさらりと眉間に落ちてきた。くすぐったそう、なんて。いつもならしないのに彼に向かって手を伸ばしてしまったのは、多分、先に海里が触ってきたからだ。
「……っ」
「前髪、切れば?」
「……」
指先で前髪を払えば、ピクリと揺れた彼の肩。少し見開かれた瞳が徐々に弛緩する最中、彼の唇がまた私のソコをチュッと吸い上げた。
1度目よりは驚かず、とはいえ顔が赤くなるのは止められない。
「ま、また……なんなのよ、これ」
真っ赤な顔は一旦諦め、恨みがましくじとっと睨みつけてみるも、全く悪気を感じさせずに私の頬を撫でる海里。
「俺のためにとってたんだろう?」
「は?さっき聞いてた?そんなんじゃない」
「未来の旦那さまって俺以外にいんの?初耳だけど」
「い、ない……けど、違うの!」