不仲の同期が、私の婚活を邪魔しにきた件について!

「もとはといえば、神山が俺の話を最後まで聞かなかったからだろう」
 
 まるで私のせいのような言い方に、即座に切り返した。
 
「私ちゃんと質問に答えたよ?」

 今夜の予定の話でしょう? と、 新の考えていることが全く分からなくてムキになると、ちょうどエレベーターが目的の階到着したらしい。
 扉が開くと、間接照明に照らされた静かなラウンジフロアだった。
 新はひとまず私を、扉の外へ促しながら観念したように口にする。
 
「――そうじゃない。俺は……あの日、今夜お前を食事に誘うつもりだったんだよ」
「え……?」

 予想もしていなかった言葉に、人気のないフロアに出たところで思わず足が止まる。
  
「さっきも言ったが、ここに来たのだって、お前が婚活パーティに行くって聞いたからで、神山の婚活を阻止するためだ」
 
 ――……しょ、しょくじ? 阻止って……
 
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