不仲の同期が、私の婚活を邪魔しにきた件について!

 新がそのような行動をとった理由がわからない。三年前、私のことをあんなふうに言っていたのに、どうしてそんなことを思い立ったのか。

 じっと見つめて新が口を開くのを待っていると、新が一歩近づきふたりの距離が縮まる。
 私の心臓がどきんと跳ね上がった。
 
 新は私を真剣な眼差しで見つめたまま、端整な顔をそっと寄せてきた。

「わからない……?」
「え……?」
 
「ならしっかり見ておけよ――」

 そして、一瞬だった。
 新は唖然と見つめる私に静かにそう告げると、端整な顔をそっと傾け、私に寄せてきた。

 ふわっと、唇に新の唇が触れる。
 あまりにもびっくりして後退しようとしたら、新の長い腕が私の腰に絡みつき引き寄せられる。

「――んっ……!」

 引き寄せられるとともに、深まるキス。
 新の唇が、まるで私を食べてしまうのではないかというくらいに深く貪ってくる。
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