これはもはや事故です!
「……あの、磯崎さん」

「ん?」

「私、これから、どうしたら……」

 言いかけた私の言葉を遮るように、彼が静かに言った。

「怪我を負わせた責任は、巻き込んでしまった俺にある。良くなるまで、世話をさせてくれ」

「でも、それは……」

「絶対に、嫌がることはしないと誓う」

 真っ直ぐに見つめる瞳には、嘘がないように思えて、私は自然とうなずていた。
 磯崎さんは、ホッとしたように表情を緩ませ言葉を続ける。

「それと、明日、警察に被害届を出しに行こう」

「……え?」

 心臓が、変な跳ね方をした。

「今日の女たちの行動は、れっきとした暴行だ。大した怪我じゃないと思うかもしれないけど……きちんと反省させないといけない」

 磯崎さんの手が、包帯の上からそっと触れた。
 それは、強くも乱暴でもない、ただ傷を確認するような静かな触れ方。

「ただ、君を危険に晒したのは俺だ。だからこそ、きちんとけじめをつける」

「け、けじめ……?」

「うん。君に泣き寝入りさせるような真似、俺はしたくない」

 きっぱりした声に、美羽の胸がざわめく。
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