夫のいない間に
 そうだ。
 今日は買い物もしなくていいし、このまま整形外科に行って治療しよう。

膝の治療は、ヒアルロン酸 ナトリウムを注入するのが週に一回。(保険適用の範囲)
他に電気治療を週に6日以上を勧められている。
その治療代は一回、千円未満前なのだけど、これを週に六日となると、バカにならない。

医療費を夫からは貰えなかったため、今まで電気治療は、週に一度しか行っていなかった。

「こんにちはー」

受付の女の子が微笑む。

「今日はリハビリだけお願いします」

私もにこやかに微笑み返す。

「では、奥の部屋にどうぞ」

気持ちが清々しいせいか、看護師や受付の女の子が皆、かわいく見える。

「熱かったりしたら、遠慮なく声をかけてくださいね」

「…ええ、ありがとう」

足に赤外線を当て、アイマスクをしし、仰向けになって治療を受ける。

段々ポカポカしてきた 。
目を瞑ると、看護師の笑顔の残像がちらついた。

――女の子。

  肌がマシュマロのようにきめ細かった。
衝動的に触りたくなるほど。

夫が風俗で選ぶのは、きっとあんな風に若くて可愛い女に違いない。
 私の半分しか生きていないような、娘のような女で遊ぶのだろう。

 けれど、私が唯一知っている夫の浮気相手は、さほど若くも可愛くもなかった。









< 10 / 95 >

この作品をシェア

pagetop