離婚前提のはずが、策士な弁護士が離してくれません。
六花が手に取ったのは淡いマリンブルーのドレスだった。
トップスはシンプルだが、スカートがふわっとしたシルエットのプリンセスラインのドレスである。
「かわいいじゃん」
「着てみようかな」
「そういえば惺久さんのタキシードは別日に決めるの?」
「ええ。私のドレスに合わせて似合いそうなものを選ぶと言ってるから好きに選んでくれって」
惺久ならどんなスタイル、カラーのタキシードでもカッコよく着こなせてしまうのだろうと思いながら六花は試着室に入った。
「どうかな?」
「かわいい。でもちょっと想像してたのと違うな。りっちゃんのパーソナルカラーはブルベ冬だからもっとパキッとした色味の方が似合うと思う」
そういって夏芭は色味のはっきりしたマリンブルーのドレスを持ってきた。
鏡で合わせてみるとなるほど、夏芭の選んだマリンブルーの方が顔色が映えて綺麗に見える。
「流石夏芭。やっぱり夏芭に来てもらって正解だった」
「任せて。高校生の時からりっちゃんにメイクしてるんだから。りっちゃんの良さの引き出し方なら熟知してるよ」
夏芭は得意げにウインクする。
それから複数ドレスを合わせてブルーのドレスと白地に赤いリボン、花柄のメリーポピンズ風のドレスをチョイスした。
担当者から一着は柄物はどうかと勧められ、昔二人で映画を観てハマったメリーポピンズのようなドレスに決めた。