同棲中彼は、顔だけかも、しれない。
 「なぁ、たまには二人で入る?」

 風呂場からアタルの声が聞こえてきた。
 相変わらず呑気な奴だ。
 だけど、それがこの人の良い所なのかもしれない。

 「ばあか」

 と答えつつ、外のシバを抱え入れ、服を脱いでいく。

 「シバ、部屋の中で番犬しててね」

 私が浴室に入っていくと、シバが安心したようにいつもの寝床で欠伸をしていた。
 
 




 


 お わ り



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