あの人に会いにいく。
 東京の光よりも、故郷である豊後高田市の星の方が私にとっては羨ましい。
 そう思うのはおかしいことだろうか。


 怒った口調の紗倉は、むすっとしていて可愛くない。


『……相変わらず友達できないの?』


 そんな疑問を投げかけられて、思わず視線を外す。やっぱり紗倉には何でもお見通しのようだ。


『友達の作り方なんて忘れちゃったよ。だってそっちはエスカレーター式だったじゃん』


 エスカレーター式というのも、私の地元である豊後高田市は子供が少ないこともあって、クラスが二クラスと非常に少ない。なのでクラス替えが毎年あったけど、同級生は見慣れた顔ばかりだった。


『街中歩いてたら知り合いに会うかもしれないでしょ? 街にレッツゴーしてきなって。それかアレ? 緑の両親に連絡でもしたらどうなの?』

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