海棠/カイドウ〜哀をなくした不遜な軍師と、愛しき共謀者が綴る備忘録〜
体力向上が目的の軍事訓練とは別の角度から、サッカーの醍醐味を知らせていこう、と、そう決めて。
コンタクトスポーツである一方で、それをいなす方法と広い視野をもつ意義を⋯まず簡単に説明をする。
相手を背負いボールを持ちながら、ターン。空中戦。パスを出す先を見越す的確な視野、首を常に振って位置確認。身体の使い方。何よりも、ボールを持っていない時⋯オフ・ザ・ボールの重要性。
試合さながらに実践しながら、ファウルどころではない激しいタックルを躱して⋯流動的な蹴鞠を披露し教えていく。
軍人たちは、チョロチョロする私を捕まえられず、そして⋯この世界のルールを酷使して、果敢に攻めてくるのであった。
結果⋯、
フォーメーションや作戦、仲間の位置を把握して攻撃、防御をする術をあっという間に吸収し⋯その能力の高さに、ひたすら驚かされた。
「戦になれば、自分ばかりが当事者ではなくなります。味方に対しても、敵に対しても視野を広くもつことは、あらゆる面で役に立つのではないでしょうか。視野とは物事や考えを俯瞰して見ることでもあり、物理的な間接視野のことでもあり、先を見る力⋯先見の明も含まれます」
こじつけのようでもあるが⋯、話しているうちに、戦ににも繋がる⋯大層なことだな、と改めて気づきを得る。
すると⋯不思議なことに。
サッカーにおける戦術論が―⋯次第に色を変えていく。
「単調な動きでは、鞠を奪うことも守ることもできないでしょう。やみくもに、という訳ではありません。縦に、横に奔走し鞠を出すのも己が動く方向も相手の出方を見て、2手、3手と手を緩めずに知略縦横するのです。さっき見せたフェイクも、その1つです。いかに出し抜くのか。戦いではない、試合の蹴鞠でも、反射的にそれができれば、得点に⋯つまりは勝利に繋がります」
攻守の要のポジションであり、キャプテンを努めた経験から来る⋯考えだ。
コンタクトスポーツである一方で、それをいなす方法と広い視野をもつ意義を⋯まず簡単に説明をする。
相手を背負いボールを持ちながら、ターン。空中戦。パスを出す先を見越す的確な視野、首を常に振って位置確認。身体の使い方。何よりも、ボールを持っていない時⋯オフ・ザ・ボールの重要性。
試合さながらに実践しながら、ファウルどころではない激しいタックルを躱して⋯流動的な蹴鞠を披露し教えていく。
軍人たちは、チョロチョロする私を捕まえられず、そして⋯この世界のルールを酷使して、果敢に攻めてくるのであった。
結果⋯、
フォーメーションや作戦、仲間の位置を把握して攻撃、防御をする術をあっという間に吸収し⋯その能力の高さに、ひたすら驚かされた。
「戦になれば、自分ばかりが当事者ではなくなります。味方に対しても、敵に対しても視野を広くもつことは、あらゆる面で役に立つのではないでしょうか。視野とは物事や考えを俯瞰して見ることでもあり、物理的な間接視野のことでもあり、先を見る力⋯先見の明も含まれます」
こじつけのようでもあるが⋯、話しているうちに、戦ににも繋がる⋯大層なことだな、と改めて気づきを得る。
すると⋯不思議なことに。
サッカーにおける戦術論が―⋯次第に色を変えていく。
「単調な動きでは、鞠を奪うことも守ることもできないでしょう。やみくもに、という訳ではありません。縦に、横に奔走し鞠を出すのも己が動く方向も相手の出方を見て、2手、3手と手を緩めずに知略縦横するのです。さっき見せたフェイクも、その1つです。いかに出し抜くのか。戦いではない、試合の蹴鞠でも、反射的にそれができれば、得点に⋯つまりは勝利に繋がります」
攻守の要のポジションであり、キャプテンを努めた経験から来る⋯考えだ。