一夜だけの恋も、重い愛もいりません。〜添乗員しづの恋
「おい。いつまでサボってるんだよ」
岡田の声がして、ハッとして振り返る。
いつの間にか戸を開けて、不機嫌な顔で此方を見ていた。
その後ろには蛯原さんもいた。
「……スミマセン」
濡れた目元を隠すために、俯いたまま美隆の側から離れると、引っ張られていたネームプレートの角が軽く首筋に当たった。
「あんた運転手か? 移動中の船くらい、添乗員がどこに座ったって一緒だろ」
美隆もよせばいいのに、岡田に突っかかる。
「何もなければ、な。おい、南条のおっさんが船酔いして気分悪いってよ」
まだ何か言いた気な美隆に背を向けて、岡田は私の手を引っ張り、船内を顎でしゃくって見せた。
確かに、はしっこの席でダルそうにしている南条さんを見つけた。
顔色がとても悪い。ドリンクホルダーには缶ビールがあり、酒酔いなのか船酔いなのか微妙だったが………。
「今にも吐きそうだ。介護頼む」
岡田が軽く私の肩を抱いて、一そちらに向かおうとしたら、
「なるほどな! 今は客じゃなくて運転手か。本当に股のユルい女!」
美隆に卑猥で最低な屈辱を、背後からぶつけられた。
岡田の声がして、ハッとして振り返る。
いつの間にか戸を開けて、不機嫌な顔で此方を見ていた。
その後ろには蛯原さんもいた。
「……スミマセン」
濡れた目元を隠すために、俯いたまま美隆の側から離れると、引っ張られていたネームプレートの角が軽く首筋に当たった。
「あんた運転手か? 移動中の船くらい、添乗員がどこに座ったって一緒だろ」
美隆もよせばいいのに、岡田に突っかかる。
「何もなければ、な。おい、南条のおっさんが船酔いして気分悪いってよ」
まだ何か言いた気な美隆に背を向けて、岡田は私の手を引っ張り、船内を顎でしゃくって見せた。
確かに、はしっこの席でダルそうにしている南条さんを見つけた。
顔色がとても悪い。ドリンクホルダーには缶ビールがあり、酒酔いなのか船酔いなのか微妙だったが………。
「今にも吐きそうだ。介護頼む」
岡田が軽く私の肩を抱いて、一そちらに向かおうとしたら、
「なるほどな! 今は客じゃなくて運転手か。本当に股のユルい女!」
美隆に卑猥で最低な屈辱を、背後からぶつけられた。