一夜だけの恋も、重い愛もいりません。〜添乗員しづの恋
「私さ、桑崎さんの評判、前から知ってたの。添乗員ランキングでも一位だったし、お客様アンケートにいつも貴女の名前出てたからね。良い添乗員だったって!……でも」
言いかけた蛯原さんの顔が曇る。
「でも?」
トイレから出て、話を中断し、お客様より先に下の車両スペースに移動した。
揺れにふらつきながら、二人で階段を降りた。
「桑崎さんの足を引っ張るような裏の評判も聞いたことがあったの。″客とヤってる ″って」
やっぱり、知ってたんだ。
情けなくて恥ずかしくてと顔が熱くなってきた。
「安心して、業界の人はあんまり信じてなかったから。特に一緒に仕事してた人はね。妬みやヤッカミもついて回るものじゃない、人気者はさ」
蛯原さんは時計を見て、そして耳を澄ました。
「そろそろお客様がバスに戻ってくるよ。最後の点呼、よろしくね」
迫力あるフェリー入港の汽笛が鳴り響く。
いよいよ。本当にこの旅も終わりだ。
言いかけた蛯原さんの顔が曇る。
「でも?」
トイレから出て、話を中断し、お客様より先に下の車両スペースに移動した。
揺れにふらつきながら、二人で階段を降りた。
「桑崎さんの足を引っ張るような裏の評判も聞いたことがあったの。″客とヤってる ″って」
やっぱり、知ってたんだ。
情けなくて恥ずかしくてと顔が熱くなってきた。
「安心して、業界の人はあんまり信じてなかったから。特に一緒に仕事してた人はね。妬みやヤッカミもついて回るものじゃない、人気者はさ」
蛯原さんは時計を見て、そして耳を澄ました。
「そろそろお客様がバスに戻ってくるよ。最後の点呼、よろしくね」
迫力あるフェリー入港の汽笛が鳴り響く。
いよいよ。本当にこの旅も終わりだ。